スワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下

2019年7月8日

私の尊敬する覚者で、インド最大のサドゥー(遊行者)の団体【ジュナ・アカラ】の代表者でいらっしゃるスワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下の師のスワミ・サットミトラナンド・ギリジ師が2019年6月25日に遷化されました。サマーディー世界にお還りになりました。生もマーヤ(幻想)であり、死もマーヤです。


スワミ・アヴデッシャナンド・ギリジ猊下は、とても気さくで謙虚な方でした。クンブメーラの多忙な時にもかかわらず、インド政府の大臣や州知事の拝謁願いを3時間も許可せず、私とお話してくださった事を昨日のことのように思い出します。

AUM NAMO SHIVA E!

この方はスワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下(Swami Avdheshanand Giri Ji)とおっしゃいます。インド最大のサドゥーの団体である【ジュナ・アカラ】の最高指導者です。インドでは覚者として尊敬され、政財界の大物や、多くの民衆が猊下に帰依しています。まあ解脱したローマ法王みたいな存在です。

ギリジというお名前でお分かりのように「ギリ・ファミリー」の聖者です。
「マハ・アバターラ・ギリ・ババジ(通称マハ・アバターラババ)」、「アバターラ・ギリ・ババジ」、「パラマハンサ・ヨガナンダ・ギリ」、そして我が師マハヨギ・パイロットババジ猊下(通称パイロットババ)の師の「ハリ・ギリ・ババジ」、そしてマハヨギ・パイロットババジ猊下のスピリチュアルネームも「ソムナート・ギリ」です。
パイロットババというのは、猊下が空軍中佐だったので民衆が親しみを込めて言うニックネームです。ギリに「ジ」という尊称をつけ「ソムナート・ギリジ」と呼ばれます。
不肖、この私もギリ・ファミリーの一員にさせていただいています。実は、インド・ネパール社会には、たくさんのギリ・ファミリーがいます。

1998年のクンブメーラが開催された時のことです。パイロットババ猊下が、スワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下に私を紹介してくださいました。ギリジ猊下は、ローマ法王やダライ・ラマ法王のような存在ですから、普通は簡単にはお会いできない覚者様です。

ギリジ猊下の信者は、パイロットババ猊下と同様に膨大です。何故なら、世界のヒンドゥー教徒は13億人もいるからです。13億のヒンドゥー教徒は、パイロットババ猊下やギリジ猊下のような覚者に帰依しています。両猊下を神として崇めている信者は世界中にたくさんいます。一般の方々が両猊下に拝謁できる機会はそうそうありません。インド首相でも、ギリジ猊下やババジ猊下に拝謁する時は3ヶ月以上待たされます。

だからクンブメーラの時は、多くの聖者や信者さん達が両猊下の祝福を受けるために来ています。たくさんの拝謁者が師の祝福を受けるために行列を成していました。プラナーム(接足作礼)をする為に順番を待っていました。
信者は、猊下にひれ伏し、お御足に頭をつけて、覚者の聖なるエナジーを頂くプラナームをします。そしてそれが終われば、すぐさま去らねばなりません。次の拝謁者がたくさん待ち構えているからです。特別に謁見を許された人だけで、既に数百人も行列していました。

そうした中、ギリジ猊下は私に一対一で拝謁する特別の許可をくださったのです。普通は猊下と一対一で拝謁などできません。みなさん集団で猊下に拝謁します。一対一で拝謁できるのはインド首相などごく少数です。
特別に許可された方以外のたくさんの聖者や信者が、猊下に拝謁することを願い、長い行列を作っていました。そういう中で、私に対する特別謁見が始まりました。驚いたことに、私が一番最初に呼ばれました。

パイロットババ猊下が私を「サマーディー成就者」としてギリジ猊下に紹介してくださったようで、ギリジ猊下は私に会うのをとても楽しみにしてくださっていました。お会いすると、ギリジ猊下は溢れるような素敵な笑顔で私を迎えてくださいました。

パイロットババ猊下は私にこう仰いました。
「彼はインドで最も有名な覚者の一人だから謹んでお会いしなさい」
サマーディー成就者は、世界中にそんなに多くはいらっしゃいません。私は猊下にお会いすることを楽しみにしていました。
猊下にお会いして、私は開口一番こう伺いしました。
「猊下はインドで最も有名な覚者の一人だと伺っています。ご存知だと思いますが、私は1989年にサマーディーを成就しました。3年後の1992年に、パイロットババ猊下のシッディー(神通力、悉地と音写)によって、ヒマラヤの聖地に引き寄せられ猊下と邂逅しました。その時に初めて、1989年に起こった宇宙意識体験が、サマーディーだと知りました。
サマーディーには、口外できない秘密がたくさんあることは存じています。猊下はどのような体験をされたのか教えていただけませんか?」
ギリジ猊下はこうお答えになりました。
「私など、貴方の師であるパイロットババ猊下の足元にも及ばない。私はパイロットババ猊下の一生徒に過ぎないのです」
私はギリジ猊下の謙虚さに感動しました。その一言で、猊下が本物の求道者だと知りました。

ギリジ猊下は、次々と集まる拝謁の願いを無視されて、3時間もの間私とお話してくださいました。パイロットババ猊下お付きの信者さんで、バグワッチーという方がいます。彼はギリジ猊下と私の間に何度も来てこう言いました。
「参列者がたくさん来ています。皆さん猊下の祝福をお待ちしています。そろそろ、他の方たちに謁見を許可してください」
しかし、ギリジ猊下はバグワッチーの嘆願を制止して、私に話し続けてくださいました。実に有り難いことでした。ついに、パイロットババ猊下ご自身がいらっしゃり、ギリジ猊下に何か仰いました。そこでギリジ猊下は、私と話すことをお諦めになられました。

拝謁が終わり、私が部屋の外に出ると、謁見希望の人たちの長蛇の列が見えました。最初に見た時の何倍もの行列でした。
バグワッチーは、不思議そうに私を見てこう言いました。
「一般の方がスワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下に拝謁できる機会は無いのです。クンブメーラの時だけは一般の人でも拝謁するチャンスが有るのです。だから人々はこんなにも長い間待っていたのです。拝謁希望者の中にはインド政府の大臣や、州知事も居ました。そういうVIPを待たせた貴方は一体何者なのですか?貴方はどういう種類のVIPなのですか?」
私はサマーディー成就者であることを、時が来るまで隠すようにパイロットババ猊下から言われていましたので笑って誤魔化しました。


ヨグマタジ(相川圭子師)が公開サマーディーをされた時も同じことが起きました。ヨグマタジも謁見希望者の謁見を断り続け、3時間以上も私とお話してくださいました。実に素晴らしい時を過ごさせて頂きました。
ヨグマタジは私のサマーディー成就を認めてくださいました。私はこの時インタビューの録音を許され、数時間録音させて頂きました。この録音は私の宝物となっています。

その時点で、私はヨグマタジとパイロットババ猊下を我が師と決めていました。後に、ここでは話せないことが色々あって、私はパイロットババ猊下の弟子になりました。インドでは二人のマスターを選べないと言われ、泣く泣く、猊下お一人の弟子にしていただきました。3か月間毎日悩んだ末の苦渋の決断でした。

でも私は、ヨグマタジをサマーディー成就者である魂の母として尊敬しています。
パイロットババ猊下を24番目のアヴァター(神の化身、権化)様である魂の父として尊敬しています。
スワミ・アヴデシャナンド・ギリジ猊下を偉大なる覚者として尊敬しています。

Om Shanti Shanti!(愛と平和を!)

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