パイロットババジ猊下とお会いしたピンダリー氷河

マハヨギ・パイロットババジ猊下に初めてお会いしたピンダリー氷河。そこでお会いして1時間後に「公開サマーディー」を勧められました。

1992年のことです。私がサマーディーを成就したのは1989年でしたので、サマーディー成就から3年後に、ババジ猊下にお会いできたのでした。

猊下のご説明では、「公開サマーディー」とは、生と死を超えた世界が本当にあることを証明する為の「証しの行」であるとのことでした。

仏教では【教、行、証】と言われるものがあります。

例えば、

「この世界はマーヤ(=幻想)であり真実の世界では無い。真実の世界は、ヨガではサマーディー世界と呼ばれるし、仏教ではニルバーナ(涅槃)と呼ばれる。我々はマーヤ(=幻想)から目覚め、サマーディーという真如の世界に還らなければならない」

という「教え」があるとします。

サマーディーを成就するためには、クリヤヨガとかアシュタンガヨガとかの色々な行があります。それが「行」です。

その行を修めた結果として、サマーディーという結果を生じます。

それが「証果」です。

この場合、教→行→証というベクトルになります。

しかし、猊下やヨグマタジ(相川圭子師)のようなサマーディーヨギは、既にサマーディーという証果を得ているのですから、何かを行じて解脱するという流れではありません。

「公開サマーディー」は、サマーディーという結果を証すための「証の行」になります。

少しややこしいけど、論理としてはそんなに難しいものではありません。

まだ解脱していない修行者が解脱に向けて行をするのではないので、「サマーディーという結果を証明する為の行」だと言うのです。だから「行証」ではなく「証行」と言うのです。

猊下は続けて説明されました。

「公開サマーディーを成就するには、サマーディーの第四ステージである『ニルビチャールサマーディー』を成就していなくてはならない。

サマーディー中、意識は肉体を離れ、微細身に乗り換える」

この時の意識は、普通の意識ではないサマーディー意識なので、超意識とか、超超意識とか言われます。

ヨガ派仏教である瑜伽唯識学派では、マナ識とかアーラヤ識とか名付けています。

「意識が肉体から離れている間は、肉体は死の状態になる。

だが、サンカルパ(意思)の力で、往こうと思えば何時でもサマーディーの世界に往け、この世界に還ろうと思えば、何時でも還れるサンカルパ・サマーディーヨギは死の世界に往かない。

死の世界に行けば、還ってこられない。

生でもなく死でもない真如・サマーディー世界に往くヨギはこの世界に再び還って来ることができる」

というのです。

最初このお話を伺った時は、話が難しすぎて頭が混乱しました。でも理解してしまえば、そんなに難しい論理ではありません。

考えてみれば、仏教でもニルバーナ(涅槃)は生死を超えた世界と言います。

「公開サマーディー中に行者の肉体は死ぬ。しかし、本物のサマーディーヨギは、サンカルパの力でこの世界に再び還って来ることができる。」という真実を理解していれば、公開サマーディーを成就する行者は、真のサマーディーヨギである、と判断できるわけです。

サマーディーに往く時と還って来る時は、膨大なサマーディーエナジーが宇宙中に降り注ぐそうです。

「公開サマーディー」は世界平和や衆生済度のために行われるとのことでした。

また、解脱を目指して修行している行者に「サマーディー世界」が本当にあることを証明すれば、修行者に希望を与えます。

解脱していない修行者は、実際のところ、真如が本当にあるかどうか分からないわけです。そのような修行者にとって、「公開サマーディー」は大いなる励みになります。

サンカルパ・サマーディーヨギが、仏教で言えば如来=如去のステージだと言うことは理解できました。

如来とは真如(真実の世界)から来生(らいしょう)するブッダという意味です。如去とは真如に去るブッダという意味です。

公開サマーディーで入定する時は、真如に去るので、如去です。公開サマーディーから戻られる時は真如から来生(らいしょう)するので如来です。

しかし、私が習った仏教知識だけでは理解できないことが多かったのでした。

結局、「公開サマーディー中、一旦は土の中で死ぬらしい。そしてキリストのように復活するということらしい!」それだけは理解できました。

私がババジ猊下について聞いたのは、お会いするわずか7日前のことでした。

「今、ヒマラヤの奥地にパイロット・ババジ猊下という聖者がいらっしゃる。その方は解脱しているらしい」

たったこれだけの情報でした。

しかし、目の前にいらっしゃる猊下は、煌(きら)びやかな法衣を着ている訳でもなく、普通のサドゥー(遊行者)のように極めて質素なお身なりでした。

その方から、お会いしてわずか一時間で「一旦、土の中で死ぬけど、私がついているから戻って来られるよ。昨年はヨグマタジも公開サマーディーを成就したから大丈夫だ。やりなさい」と言われても、「はい!解りました。やります!」とは中々言えませんでした。

因みに、私がヨグマタジのお名前を伺ったのはその時が初めてでした。

今「公開サマーディー」をやれと言われればやりますが、残念ながら「240日間不眠断食座禅」をした結果、死ぬ寸前までいきました。

その後、達磨大師のように半身不随になりました。ババジ猊下のサンカルパのお力で三日で歩けるようになったけれど、以前のようには、満足に座禅できない身体になりました。

従って、今生「公開サマーディー」を成就するのは不可能です。

来世の楽しみにとっておきましょう。

ところでこの写真の中に在る、白点と黒点はヒマラヤのアヴァター様(神の化身・権現)の光だと思います。黒点はサマーディーに関係が深いブラックホールの象徴かな?

Aum Namo Shiva e

 

 

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